悪魔なキミと愛契約【番外編】
俺が言うと、周りから悲鳴が上がった。
『やっぱり、ルカ様の好きな人はサラなんだ~!!』
『でも、どうしてサラはルカ様のことを忘れてるのよっ!!』
『昔会ったっきりとかだったんじゃないの?』
『ああ、名前は聞いたことあるけど、見た目が変わりすぎてて気づかないってヤツ!?』
『そうそう!!
いいなぁ、サラ!!』
「サラ。
シキも、おまえに会いたがっている」
サラの口が、“シキ”と動いた。
「シキ…って、昨日、おまえを迎えに来ていた執事、だよな……?」
「そうだ」
「おまえは…無駄に広い、屋敷に、住んでいて……」
「ああ」
「おまえは…性悪な…王、子……」
そこまで言うと、サラは急にハッとしたような表情になった。
目を丸めて俺を見て、そして、次第に懐かしむような、今にも泣き出しそうな顔になった。
「……ル、カ」