悪魔なキミと愛契約【番外編】
私の前の席に置かれたおぼんの上に、カツ丼。
思わず、うえ~っと唸ってしまった。
「今からカツ丼を食べようとしてる人の前で、なんちゅうリアクションしてくれるのよ」
ブスっと頬を膨らませたのは、同期のサチ。
「いや、ごめん。
私、ここ最近胃の調子がおかしくてさ」
「なになに?
ストレスか?」
「最近忙しいからね」
「だよね~。
ウチの部署もヤバイはホント。
事務職なのに、ここまで体力消耗するとはね~。
だから、今エネルギー補給しとかなきゃ」
そう言って、サチは大きな口を開けてカツ丼を頬張った。
それを見て、また吐き気に襲われる私。
はぁ~。
毎日毎日、職場と家の往復のみ。
挙句の果てに、仕事がハード過ぎて家に帰りつく頃には体力も限界。
そのままお風呂に入って、ベッドに入って、朝を迎える。
私、ピチピチの20歳よ?
なんか、良い事ないかな~。