悪魔なキミと愛契約【番外編】
「ちょっとチヅル!!
いきなり消えるなんてどういうことよ!!」
食堂に置き去りにされたサチが、口を尖らせて食堂から出てきた。
まだドキドキがおさまらない私は、サチの肩を強く掴み激しく前後に振った。
「サチ!!
あの課長は一体何者!?」
私が言うと、サチはニヤリと嫌な笑みを浮かべた。
「ははぁ~ん。
惚れたな」
「惚れたっ!!
もう、一目ぼれ!!」
目を輝かせサチに言う。
しかしサチは、私の発言にかなり驚いていた。
「マジで?」
「マジだよ!!
こんなの嘘つくわけないじゃん!!」
「いや、まぁ、そうだけど。
……え、マジで?」
「何よっ!! 本気じゃ悪いって言うの?」
「いや、そう言うわけじゃないけど。
珍しいじゃん、チヅルが本気になるのって。
しかも、あんなタイプに」