偽りの僕になりたい

希望

父親は二つ返事で了承してくれた。

後は施設側の了承だけだった。

施設側としては「あの父親のもとに帰していいものか」と、当たり前だけれどなかなか答えを出せないでいた。

自分にももちろん不安はあった。

けれど気持ちは揺るがなかった。

殴られたって構わない。

とにかく自由になりたかった。
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