俺様婚約者~お見合いからの始まり~
俺は申し入れをしている五社の中で一番、条件の良い案を鹿島常務に提案した。

鹿島常務とは彼女の母親だ。

もっとも、澤乃井だと名乗ると案を聞く前からすでに俺に決めてくれた様子ではあったが。

俺の予定ではあと一年待って、彼女が成人式を終えてから結婚を申し込むつもりでいたのだが、早まってくれて返って良かった。

早く、俺のものに出来る…。

事態が事態なだけに成人になるまで、という父の考えに従う必要はない。

明日の見合いで俺に会ったら、彼女は俺の事を覚えているだろうか。


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