俺様婚約者~お見合いからの始まり~
私の脇の下にスッと両手を差し入れて、悠斗はまるで子供を抱き上げる様に私を軽く持ち上げると、自分の身体の脇にそっと下ろした。

「私…、ドレスに着替えようかな…」

立ち上がろうとした彼が私の呟きに動きをピタリと止める。

「……誘ってるのか…?」

彼の言葉に私の身体がピクリと反応した。

「…愛してる、なんて…言うから…」

そう言って彼を見上げる。

彼の愛を身体中で感じたい。

私は身体の奥から込み上げてくる熱に逆らう事なく彼を見詰めた。

「…その目…ヤバいって。
また俺を狂わせたいのか。


時間ないから…、優しく出来ないぞ」




< 279 / 314 >

この作品をシェア

pagetop