俺様婚約者~お見合いからの始まり~
「百合子ちゃん、隣、いいかな?」

「あ、はい。どうぞ」

キラキラの笑顔で応える。

ここは繁華街の中のイタリアンレストラン。

今日は四人対四人の少人数での集まり。

なかなかいい感じのメンバーだわ。

同じ大学の男の子達だけど、学部が違うので会った事はない…、と思う。

私達、建築デザイン科と、彼らの薬学科とは入口も校舎も違うのだ。

「俺、君の事、知ってるよ。すごく可愛いってよく噂になってる」

「そんな。人違いじゃないかしら」

うふふ、と可愛く見える笑い方をする。

「いや、…可愛いよ、絶対。仕草とかもさ…」

「やだ、そんな」

…何で私、悠斗の前でも今みたく可愛く出来なかったのかな…。

連絡もないし…。

勝ち気で我儘なところしか見せなかったから、愛想が尽きたのかしら…。


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