俺様婚約者~お見合いからの始まり~
席に戻ると、自分の飲みかけの甘いフルーツカクテルを一気に流し込む。

未成年だとか、関係ない。

私はもう子供じゃないわ…!バカにして…。

「じゃ、百合子ちゃん、行こう」

隣にいた先輩に促されて席を立つ。

外は随分冷えていた。

隣を歩く男は、教授の話しだとか、サークルの事なんかをひっきりなしに話し続けている。

…つまらない…。

飲み慣れないお酒のせいか、頭もガンガンしてきた。

「…でさ、それがね……なんだよね」

…うるさい…。

もう、あなたの話はいいから。…休みたい。

……会いたい…。

「百合子ちゃん?!」

ガクッと膝が折れて歩けない。

「…休んでいく…?」

…えっ?

見上げるとそこはラブホテルの入口付近。


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