俺様婚約者~お見合いからの始まり~
取り残された私達はしばらく無言でじっとしていた。

すると悠斗がギラリとした目線を私に向けた。

「…どういうつもりだ。君はこんなところに平然と出入りする様な女なのか」

彼の怒りのこもった低い声が私の胸を貫く。

…軽蔑しているのかしら。

悠斗の私を見る眼差しからは優しさのひとかけらも感じられない。

どうして…。

私はあなたに会いたくて毎日あなたの事を考えていたのに。

どうしてそんな目で私を見るの?



< 97 / 314 >

この作品をシェア

pagetop