俺様婚約者~お見合いからの始まり~
「…寂しかったのか?
だから…あの男に慰めてもらおうとしたのか?」

やっ…そんな事をする訳がないじゃないの!!

「…そ…そうよ。だとしたら、どうなのよ!

大体何でここにあなたがいるの?!訳がわからないわ」

涙目を隠すために向こうを向いたはずの私の顔がくるりと回された。

悠斗の顔が目の前に現れて驚く。

私の頬を両手で包んで息がかかるほどに顔を近付けて私をじっと見ている。

自分が何を話していたかも忘れそうな程に、黒く大きな彼の瞳を見つめながら引き込まれる。

「………。」

睫毛、長いんだ…。

久々に会っても、やっぱり格好いい。悔しいくらいに…。




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