先生が教えてくれたこと



「そう拗ねるなって。」



先生はそう言ってあたしの頬っぺたを摘まんだ。



今までに何度こうされたことか…


最初は嫌だったけど、今となっては思い出の1つ。



「はなひてくらはい!」


いつもならすぐ離してくれるのに、今日は離してくれない。


そしていつもならもっとからかったりするのに…


なんとなく遠くを見つめているような…そんな表情の先生。


どうしたんだろう…



「……へんへ?」


「あぁ悪い。ちょっと色々考えてた。」



そしてすんなり手を離してくれた。






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