先生が教えてくれたこと



「もう先生と生徒じゃないけど、今日からは俺の彼女としてずっと隣にいて下さい。」



こうして改めて言われると、ほんとに照れくさい。



「先生もね!」


あたしも照れ隠しとして、こういう言い方しかできなかった。


「その先生って呼び方、どうにかならないの?」



「えっ…?」



「俺もう先生じゃないし。」


そっか…


じゃあ何て呼べばいいの?


「名前で呼んで」



名前で!?

無理無理無理!


恥ずかしいよ…



「まさか俺の名前忘れたとかないよね?」



「そ、それは大丈夫です。」



「じゃあ呼んでよ。」



その時、タイミング良く観覧車の扉が開いた。






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