先生が教えてくれたこと



だけど、どうも寝心地が悪いような…


とにかく落ち着かない。



結局あたしは、普段家で寝るのと同じように仰向けになった。


先生の方をふと見ると、先生もいつの間にか仰向けになっていた。



「先生?」


あたしは先生の方に頭だけを向けた。


「ん?」


すると先生は、仰向けからあたしの方を向く形に、態勢を変えた。


普通に距離が近くて、少し落ち着いていたドキドキが再始動する。



「あ、あの…寝なくて大丈夫なんですか?」



「大丈夫。あっすーこそ寝なくて良いの?」



「あたしは慣れてるから。」



「そっか。それよりさ、その敬語とタメが微妙に混ざった感じ、もう止めようよ。」



「すいません。」



「あとさ…やっぱり先生じゃなくて、名前で呼んで?」



「えっ…?」


「まだ先生でも良いかなって思ったりもしたんだけどさ。でもやっぱり名前の方が良いなとも思った。ダメ?」



そんな捨てられた子犬みたいな目で見られると、断れないよ…





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