勘違いしないでよっ


ももか、と呼ばれたその子は
露出度の高い服を着ていて…

小走りに駆け寄ってきた。


あ…

「あ!もしかして、神埼日和?!」


ももか
中川桃香…。

中学の時、あたしをイジメに追いやった
張本人。


『キモイんだけど』

『死ね』


あの時の言葉が、
頭の中にフラッシュバックする。


「あれ?日和ちゃん、桃香と
知り合いなのぉ?」


海斗はあたしの名前を言ってしまった。

「やっぱり神埼日和だ!
なにその髪ー!
高校デビューでもしたの?
そのメガネだけは変わってないねぇ」


なんで…こんな簡単に……


あたしは黙って下を向く事しか
出来なかった。


「あ、それも…」

桃香は嫌な笑い方をしながら
あたしの靴下に目をむけた。


中学の時からの、
あたしのお決まり。

ニーハイ。


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