勘違いしないでよっ


学校に着いたあたしは
安心した。

靴箱には何もされてなかったし
机にも見たところ
何もなかった。


「なんだ。」


拍子抜け。
何がされているのか
色んな想像をしていたから

何もなくて
ビックリしたくらいだ。


「よかった。」


でも、賑やかな教室の中で
あたしには誰も声をかけない。

まぁ、これは予想してたこと。


「おはよう」
「久しぶり」

そんな声はあたしにかからない。



それでも、あからさまに
何もされていないだけマシ。

1人は慣れてるし、
むしろ好きだ。


こんなもんなら
いくらでも我慢出来る。



教室に入ってすぐ、
先生がドアから顔を出して
声を張った。



「もうすぐ朝礼だから、
並んで静かに体育館に行けー!」




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