勘違いしないでよっ
友達と好きなものを
語らう事が出来ないのは
少しだけ残念だけど…
今ではSNSで
語る事が出来るから
別に寂しくはない。
いつもの様に朝になって
眠気眼で支度をして
朝食を作りに1階に降りた。
最近では全く寝ない事も増えた。
「あれれ?お父さん?」
エプロンの紐を後ろで結びながら
階段を降りて
リビングのドアを開けると
父がキッチンに立っていた。
「あ、日和。おはよう」
父はあたしの声に気がついて
声をかけてくれた。
朝ご飯とお弁当を作るのは
あたしの仕事なのに…
テーブルにはもう朝食が並んでいて、
お弁当箱も包まれて置いてあった。
父は洗い物をしているようだ。
「お父さん?これ…」
「あぁ、冷めないうちに食べな?」
父はあたしを見ないで言った。
言われたまま、
あたしは座って朝食をとる。