勘違いしないでよっ


友達と好きなものを
語らう事が出来ないのは
少しだけ残念だけど…

今ではSNSで
語る事が出来るから
別に寂しくはない。



いつもの様に朝になって
眠気眼で支度をして
朝食を作りに1階に降りた。

最近では全く寝ない事も増えた。


「あれれ?お父さん?」

エプロンの紐を後ろで結びながら
階段を降りて
リビングのドアを開けると
父がキッチンに立っていた。


「あ、日和。おはよう」

父はあたしの声に気がついて
声をかけてくれた。

朝ご飯とお弁当を作るのは
あたしの仕事なのに…

テーブルにはもう朝食が並んでいて、
お弁当箱も包まれて置いてあった。

父は洗い物をしているようだ。


「お父さん?これ…」

「あぁ、冷めないうちに食べな?」

父はあたしを見ないで言った。
言われたまま、
あたしは座って朝食をとる。


< 96 / 135 >

この作品をシェア

pagetop