あおぞらペンダント
「簡単に言うとガンです。」
時間が止まった気がした。
いや、スローに動いている気がした。
そこにいる皆が目を見開いている。
「それって、治るんですよね?」
俺は冷静に聞いた。
いくらガンでも陽菜だから
大したことないだろ…
でも、先生が口にしたのは
期待とは裏腹の言葉だった。
「…残念ながら、治りません。
頭に腫瘍ができていてその腫瘍が頭の
ホントに奥にできてしまっているのです。」
俺は耳を疑った。
陽菜に限ってそんな事あるわけない。
あんな馬鹿みたいに元気な陽菜が…
俺は隣にいる陽菜を見た。
陽菜は下を俯いていて
どんな顔をしているのかわからない。