あおぞらペンダント

笑顔の裏


次の日、俺は陽菜の顔が
頭から離れなかった。

授業が終わって放課後、
陽菜がいる病院に向かっていた。

余命半年なんて…半年なんて早すぎる…。

それに陽菜はまだ高校生だぞ?

俺は現実から逃げたかった。

でも、俺より辛いのは陽菜だ。

陽菜になんて声をかけたらいいんだろう。

俺はいろいろ考えてやっと病院に着いた。

普通なら自転車で十分で着くのに
今日は三十分もかかってしまった。


「よっ、陽菜。」

昨日から病院に入院している陽菜。

窓をボーっと見ていた顔を
俺のほうに向けた。

「あっ、侑太! 来てくれたんだ。」

「おう、退屈してるだろうと思って。」

俺はいつもどうり話しかけた。

いつもどうりが一番だと思ったからだ。


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