あおぞらペンダント
病院から家に着くと
あたしは部屋に向かった。
携帯を開くと侑太から
電話の着信履歴がひとつあった。
侑太に電話をかける。
何でだろう…少し緊張する…。
侑太はすぐ電話に出た。
「もしもし?侑太、電話くれてたよね?」
「おう。…病院でどーだった?
なんか言われたか?」
あたしは黙り込んでしまった。
侑太にはまだ言いたくない。
たぶん侑太が知れば今からにでも
治療しろっとか言うに決まってる。
あたしは言わないことにした。
「…ううん。なんにも。この前病院で
言われたこととおんなじだよー。」
「そっか…。」
「うん、あっ! そうだ!
今週の土曜日、どっか遊びに行かない?」
今のうちに想い出をいっぱい作りたい…。
「あっ、いいねぇ。でも、体平気か?」
「大丈夫大丈夫!
先生に元気すぎるくらい
って言われたんだからッ。」
「わかったわかった。
じゃあ、明日までに
どこ行きたいか決めとけよー。
じゃ、また明日。」
侑太に嘘をついてしまった。
侑太はあたしの下手な嘘に
気づいてたんだよね。