わたあめの恋
「なんでもないです。」

真っ赤っかの私をみて梨花は
おもしろそうに
「なんでもないとかうそじゃぁん。
 だっていっつも亮介のほう見て
 るんだよぉ。あたししってるんだ。」

といった。

恥ずかしくて泣きそうな私に
亮介はいった。

「で?わたあめ、なんか用があるん
 じゃない?」

久しぶりのわたあめという言葉に
少しむねがキュンとなった。

でも、
「ん?わたあめってなに?」
という梨花のことばに
「わたあめ?渡辺の間違いだろ?」
 といそいで訂正した。

「なんでもないよ。ごめんね
 亮介くん。」
といったら、

「いいよ別にあやまらなくたって、
 梨花こえーもんな。渡辺びびってんぞ。」
 といい、梨花の頭をくしゃくしゃと
なでた。

その行為に私は、嫉妬していた。
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