レターパック350




金曜日、それは学生の大半が明日を待ち望む日。
わたしも例外ではなくて、授業中も頭の中では明日の予定を立てていた。
学校が終わってから、わたしは家路を急ぐ。
それはいつもの帰り道…のはずだった。
ていうか、何かおかしなことが起こるなんて考えてもみなかった。




その日わたしはいつもどおりの道を通って、途中にあるコンビニに寄った。
漫画を立ち読みして、パックのミルクティーを買った。
それから、ゆっくりと沈みかけの夕日を見ながら、ロマンチック思考な自分に浸った。
気分よく1日を過ごして、ほくほくしていたわたしは、足元の何かに気がつかなかった。
爪先に何かがぶつかる感じがした。
小石が転がるのとは違う、何かがアスファルトの上を滑る音がした。
一体それは何か。
目をやった先にあったのは、封のされていないレターパック350だった。





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