それはたった一瞬の、
よもぎちゃんの言葉の後に、沙霧が元気よく手を上げる。
「よっし!じゃあ俺もそうするか」
「あたしもー。何だか親密に聞こえるかも」
「僕もそう呼ばせてもらうとしようか」
せーの、と声を揃えた4人が両手を広げる。
「「「「朱天楼へようこそ、藍火!」」」」
その言葉こそが、今の私が欲しかったものだった。
朱天楼。
迷いこんだここは、果たして私にとっての夢の都になるだろうか。
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