それはたった一瞬の、
And more…
「…どうかな」
白い病室。
消毒液の匂い。
「いいんじゃない?とてもあなたらしい話だわ」
染みひとつないベッドに横たわる女性が微笑む。
側の椅子に座っていた男性はそれを聞いて、満足そうに頬を緩めた。
「そこに出てくる父親は、あなたの理想像?」
女性の質問に男性はゆっくりと頷く。
それを見て女性はくすくすと幸せそうに笑った。