それはたった一瞬の、
それを慌てて戻す男性はまるで子どものようで、女性は苦笑する。
きっとこの子が生まれたら、自分は2人分の子どもの世話をしないといけないのだろう。
「そ…っか、そっか、藍火!藍火にしよう!」
「まだ早いわよ、女の子かわからないもの」
「いいや、きっと女の子だ!」
「ふふ…そうなると、いいわね」
これはある病室でのもうひとつの話。
ここからさらに繋がっていく新たな話。
一瞬はまだ、終わらない。
end.