それはたった一瞬の、


「それではこれに致しますね」

「え!?」

私の言葉をあまりにも早く鵜呑みにするものだから、私は目を見開く。

ちょ、ちょっとそれは即決すぎるんじゃないの。


止める間もなくよもぎちゃんは会計を済ませ、戻ってきた。

「それでよかったの?」

「えぇ、よかったんです」


彼女がそれでいいならいいのだろう。

何だか悪いことをしてしまったような気もするけれど。


< 70 / 228 >

この作品をシェア

pagetop