はつこい―最後の恋であるように―
田野が席に着くと、
君は何か田野に話し掛ける。
右手を口元にあて
コソコソ話をする子どものように。
そして田野は優しく微笑み、
君を見る。
大丈夫。
君たちはきっとまた恋をするから。
俺は君たちよりも、
少し多く、恋をしてきたつもりだ。
だけどいくつ恋をしても、
誰にも忘れられない恋はあるのだろう。
それならば、
君のその恋が、
俺のこの恋が、
最後の恋であるように、俺は願っていよう。
fin
君は何か田野に話し掛ける。
右手を口元にあて
コソコソ話をする子どものように。
そして田野は優しく微笑み、
君を見る。
大丈夫。
君たちはきっとまた恋をするから。
俺は君たちよりも、
少し多く、恋をしてきたつもりだ。
だけどいくつ恋をしても、
誰にも忘れられない恋はあるのだろう。
それならば、
君のその恋が、
俺のこの恋が、
最後の恋であるように、俺は願っていよう。
fin