はつこい―最後の恋であるように―
「野球部だったんだね。
小学校からやってたの?」


思っていたより明るく、
ハキハキと話す君に、
僕は心臓の音が大きく、早くなるのを感じた。


「うん。
同じクラスの田野も同じ野球チームだった。」


何となく、田野の話題を出した。
もちろん、同じ少年野球チームだったから、
というのもあるし、
田野がクラスの女子の間で
「カッコイイ」とか言われていることを知っていたから。
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