はつこい―最後の恋であるように―
中3の年末だった。
色々言い訳を考えて、
僕の好きなバンドのライブに誘うことを決めた。
いつもなら田野も一緒に行くところだけど、
頼んで受験勉強していてもらうことにして。
緊張して、ライブどころではなかった。
何て言うか、
いつどのタイミングで言うか、
何度もシミュレーションしたのに、
結局言えなかった。
帰り際、君は言った。
あの日のような笑顔で。
「今日は楽しかった。
ありがとう。
また受験終わったら、
田野くんと3人で遊びに行こうね。」
『3人で』
君の中で僕は、
『3人』の中の一人でしかないんだろうか。
そう思ったら、
自然とシミュレーションしてきた言葉が出てきた。
色々言い訳を考えて、
僕の好きなバンドのライブに誘うことを決めた。
いつもなら田野も一緒に行くところだけど、
頼んで受験勉強していてもらうことにして。
緊張して、ライブどころではなかった。
何て言うか、
いつどのタイミングで言うか、
何度もシミュレーションしたのに、
結局言えなかった。
帰り際、君は言った。
あの日のような笑顔で。
「今日は楽しかった。
ありがとう。
また受験終わったら、
田野くんと3人で遊びに行こうね。」
『3人で』
君の中で僕は、
『3人』の中の一人でしかないんだろうか。
そう思ったら、
自然とシミュレーションしてきた言葉が出てきた。