星が降った夜
偶然
二度と誰も愛さないと決めた夜からどれだけの時間が経っただろう?


彼と出逢ったのは10年前。
アタシが17の終わりの時だ。
彼は18歳。
あの頃が一番幸せだった。
ほんの些細な誤解から彼とケンカ別れだけど。
忘れられなかった。
彼の口癖、仕草。
全てが思い出にはならなかった。

またいつか彼から連絡があるかもしれないとほんの僅かな望みすら捨てきれず携帯の番号すら変えなかった。

18の春に別れてから7年間アタシは同じ番号だった。

25の夏。
偶然、彼の友人と出くわした。
友人から告げられた事実
それは衝撃的なものだった。

友人が語ってくれた彼は『自殺』だった。

近所の山中に彼の車があり車内の中で練炭での自殺。

信じられなかった。

アタシが知らない時間を彼は何を思い何を考えていたのだろう?
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