白雪姫の物語
「‥‥‥‥あの
野蛮人の姫に、好きな人‥ねぇ」
「野蛮人だって、恋するの」
そう、出会ってしまったのかもしれない
運命の人に
「で、相手はどんなヤツ?」
「‥‥‥大人な男性」
「あ、そう
姫って、見かけによらず
年上が好みだもんね~」
「見かけによらずは、いらない」
偶然だった
私の通っている本屋で見つけた男性
‥‥でも、お店の人じゃなくて
今度は、会えるかどうかもわからない
「‥‥一目惚れだね
確実に」
「あー、アドレス聞けば良かった~~~」
我ながら、忘れていた
「今度‥いつ会えるんだろ」
「‥‥毎日、その本屋に通ったら?
いつかは、発見できるでしょ?」
「‥‥」
面倒臭い
それなら、諦めるし
「‥‥顔が、全てを語ってますけど」
「‥‥恋愛って、難しいですな~」
「それは、そうでしょ
あ、ゆー君だ」
ゆー君とは、私の友達の香苗(カナエ)の彼氏さんだ
香苗は、リア充真っ最中なのだ