伝説
「鈴ちゃん、私の弟分のことで
あの子達は私に近い力を持つが
目覚めないのがあの子達の為に
そう思っているが、私に何かが
…いや、なんでもない

賢い子達だし、何より可愛いの
鈴ちゃんも気に入るわよ」

最近の君尋君達の話をすると

「親バカですよ
家の父みたいになった場合には
きっとうざいと思われます」

…鈴ちゃんの父親を思い出して

「鈴ちゃんと鈴ママ以外には、
鬼だった、無関心を貫くしね、

でも、あれは見ている方もうざ
いや、対処に困ったな、うん、
ああいうのにはならないように
気を付けるよ」

昔鈴ちゃんの家での出来事は、
忘れたくても忘れられない

「大体、年頃の娘に彼氏出来た
とか、一緒に出かけようとか、
過干渉なんです」

…でも、心配して、一緒にいて
くれるのにな

「鈴ちゃん、たまには相手する
そうしたらきっと落ち着くから
それに家族とはいえ別れがくる
今の内にしっかり思い出作り
忘れないようにしないと」

…鈴ちゃんの顔が強張り

「すいません、無神経でした」

鈴ちゃんは、私の過去の一部を
知っている、いや、聞いている

「気にしてないよ、
昔は鈴ちゃんも『パパすき』と
言っていたしな

花冠を私が鈴ちゃんにあげたら
『俺が造れない物を…』ってね
あのままだったら大変だったな
あれはトラウマになりかけた」

遠い過去を思いだしていたら

「大丈夫ですか?」

心配はわかるが

「大丈夫、過ぎた親バカは害に
しかならない例を思い出した」

それだけを言い時計を見た

「もうすぐ帰ってくる時間だね
琉稀や琉嘉も来るし」

〈ピンポーン〉

「帰ってきたかな、」

玄関に向かいドアを開けると

「何かありましたか?」

鮎沢真達がいた
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