DOLL+〜ボロボロだった俺の女〜
「どうぞ、この野々宮藍を……お好きになさって下さい。
私は、借金を返すためなら己の命を削ってまで
……絶対に返してみせます。」
こんなに、自分の親だった人達に……悲しみを覚えたことは、今までなかった。
なんであたしが返さないといけない?
悪いのは、あの人達だ。
そう思っていたとしても、今のこの状況では……
借金を返すことにしか、生きる希望が見つからなかった。
もし……借金を返さずに、私も逃げていたのなら……−−
私もあの人達と同じで。
でもやっぱり、借金から逃げたくて。
幸せになれるはずがないと知っているはずなのに−−−
現実逃避をしたくなるのは……私が弱いから?
私が、いけない?
生まれてきては……いけなかったの?
ねぇ、教えて−−
私が死んでしまえば−−。
どうなるのかな−−?