DOLL＋〜ボロボロだった俺の女〜
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「何が良いかしらねーー?」


「……」


デパートに、はしゃぐ綺麗な女の人と、高校生くらいの若い女の人……計二人。


「ま、ママ……」


おどおどしながら尋ねる、高校生くらいの女。


「……ん? なぁに?」

対する、ママと呼ばれる女は、尚もキョロキョロと辺りを見渡す。


「しょ、ショッピングする所って……ここ、ですか…?」


再び、おどおどした様子の彼女が口を開く。


どうやら、デパートに来てショッピングすることにためらったらしい。



「そうよ?　お金だったらママが出すわよ!」


うふふ、とおしとやかに笑うママには、どうやら彼女の真意が解らないみたいだ。


彼女はそのママの様子をじっと見ながら、やがてにっこりと笑った。



「違います。

もちろん金銭関係も心配ですけど。

私は……ホントにここにいて、周りと釣り合うかどうかが心配で。

それに、私みたいな子に立派な服なんて要らないって思っちゃって……」


落ち着いて話す彼女は、何処からか……子供らしいが、“大人”と思わせる華やかさがあった。
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