罪な恋はダメですか?
「また、か?」
「うん…」
大地とは幼馴染で家も近所だった。だからなんでも話せた。もちろん…家の事も。大地は親友みたいなもの。悪く言えば親友どまり。好きなのに…ずっと好きなのに…私は弱虫だ。この関係を壊したくなかった。でも変えたかった。私は…欲張りだった。
「愛美はさ…」
「え?」
「なんでもねえよ…」
ぼろぼろな私が恋をしていいのかな?だれだって…いやだよね。こんなぼろぼろな女の子なんて…。でもね?大地の一言が…私を狂わせるの。さっきの言葉の続き、聞かせて?
「なに?気になるし。」
ヒュー。
肌寒い風がふく。
「おら!風邪も強いし、今日は帰るぞ。」
「あっ…うん。」
家に帰りたくない。重い足を引きずりながら帰る。お母さんはまた泣いてる?お父さんはまだおこってる?大地の後ろをあるく。後ろより、横のほうがいい。隣のほうがいいけど…。隣は特別な子って決まってる。私はただの幼馴染…。でもね?後ろなら…大好きな君の大きな背中が見れるから…いいの。