罪な恋はダメですか?
「まずは愛美ん家に一回もどろう。」
「うん。」
私の悲しみを包むかのように君と手を繋ぐ。おっきな手…私はその手に…君に助けを求めてしまいました…最低ですか?いいんです。私は君とずっと一緒にいれれば…
もうすぐ家につく。数分前の出来事が頭のなかでフラッシュバックする。
「だいじょぶか?なんなら俺一人で…」
「だいじょうぶ。平気。」
どうしてだろう?家に戻ればおかあさんがいる気がしてならなかった。でもそれはあっけなく砕けた。
「ひどいな…」
大地はそう言うと瞳に涙を浮かべた。私も一緒に…繋がれた手はとても強く握られている。そのせいかますます涙が出てくる。
「おじさんは?」
お父さんは酒を飲んだせいかぐっすりと寝ていた。お母さんを奪ったくせに…憎い…私、最低かな?実の親をこう思うだなんて。