君smile。
優は手を振り解き、走った。

ちょうどその時泣き叫ぶ大樹の声が
聞こえた。

ー駄目。振り返らない。
後ろを見てはいけない…優は
もう1人なんだ。いつも隣にいた
大樹はもういない。
1人なんだ。

校庭につき、優は地面に座り込んだ。
そばにあった花が枯れていた。
それは、大樹と共に育てていた花だった。

「-う…ッうあああああああ!!」
声にならない悲しみが、優を
取り巻いていた。

あいつさえいなければ…ッ
ずっと一緒にいれたのに…あいつさえ
いなければ…

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