君smile。

優に精一杯言えたのは
これだけだった。声がつまって
何も言えない。
頬に水滴が落ちてきた。

「…俺も…」
やっと大樹の声が聞こえた。

「大好きだったよ。…優」
優は泣き笑いをして、電話を切った。
そして、布団へと入った。

「ふ…ッ…っ」

過去に終止符をつけるのは、
決して簡単な事じゃない。

だけど踏み出す勇気…それが
あれば、苦しみは終わる。


大樹、幸せになってね?
< 53 / 78 >

この作品をシェア

pagetop