君smile。

桜が散っている。
それは優の頭へと舞い降りた。

花びらをとり、見つめる優。
「新しく…頑張んなきゃね。
あたしも、大樹も…いや、月島も」

隣にいる玲奈が静かに微笑んでいた。

「じゃあもうひとつ、やる事が
あるんじゃない?」

桜の花びらをとる玲奈。
そして、それを優へと渡した。

「すきなんでしょ?渡瀬くん」

「…うん」
再び歩き出す二人。

ーもう迷わない、あたしが
好きなのは…

紛れもない、渡瀬だから。
< 55 / 78 >

この作品をシェア

pagetop