【短編】さくら、咲く。
その時─



先輩の姿が、扉の前に現れた…。




凛々しい顔。


曇りのない、真っ直ぐな瞳。


背筋を伸ばし、深々と礼をする。


歩き出す靴音が、威風堂々の曲にのって、館内に響く。


まるで先輩と一緒に演奏しているみたいに─…。



あぁ。

やっぱりあたし。




先輩が好き。
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