【短編】さくら、咲く。
すると茜は、ニヤニヤしながら得意気に腕を組んで話し続ける。



「やっぱりなーっ!そうだと思ったんだ~」


「わかってたなら、わざわざ聞かないでよ…」


半ば泣きそうな声で答える。


茜ってば、全部知ってるくせに…。




「でもミキ、今日こそ決めるんでしょ!?」


あたしがうつむいていると、茜が急に真剣な顔になる。




そう。


今までずっと行動に出せなくて見てるだけだったけど、それも今日で終わり。



今日こそ、先輩に告白するって決めたんだ─。
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