綺麗なお兄さんは好きですか?
おはよう
「ん…」
意識が現実に戻ってきた
身体を小さく丸めた
数分経って
ムクッと起き上がりタンスへと向かった
よろよれなセーターとジーパンをタンスから引っ張り出して急いで着る
髪を適当に手櫛をして部屋飛び出した
バタバタと階段を降りてリビングに入る
「おはよう博孝。」
新聞から目を離さず珈琲を片手に持つ父に微笑む
「おはよう、父さん」
母がキッチンで朝食を作っているのか良い香りがしてお腹がグゥッと鳴った
「博孝、朝食の前に顔を洗って来なさい」
母がキッチンから言う
適当に返事をして洗面所へ行った
蛇口を捻り水が流れ出る
それを両手に掬い顔にかけた
だんだん頭が覚醒し横に置いてあるタオルを掴み顔にあてる
ある程度顔を拭いたあと
ふ、と鏡を見た
「え?誰?」
そこには昨日と同じ顔があった
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