綺麗なお兄さんは好きですか?
君の声?
トイレから出ると廊下には殆ど人がいなかった
皆教室に戻ったんだろう
壁伝いに歩いて行く
「――ちょっと、どうしたの?青い顔して」
すると背後から聞き慣れた声がした
ゆっくりと声の主を振り返る
「凜…。」
皆本凜。
ソイツが僕を心配そうに見つめていた
「具合悪いの?保健室、行く?」
…あれ?
この前保健室で会った時と態度が違うじゃないか
「り…ん?」
「ん?なぁに?どうしたの?博孝。」
ああ、久しぶりかもしれない
凜に 博孝 って呼ばれるの
だんだんと意識が薄れていく中、必死に
ただ必死に凜にしがみついた
気が付くと意識なんてなくなっていた