寂しさを埋めて
確認
床を叩く雫の音が藍希を覆う。
寝汗を洗い流すシャワーは気持ち良い。
最後に、少し熱めのシャワーを頭から被って、シャワーを止めた。
脱衣所に上がると、少し肌寒い風が通り過ぎる。
昼間は暑さが残ってはいるが、夕刻になると秋の匂いが強くなる。
着替えて、髪も乾かしてから、藍希は和司のいるキッチンに顔を覗かせた。
「お兄ちゃん、散歩に行ってくるね~」
「おいおい」
和司は包丁を置いて、藍希のところに歩み寄った。
そして、頭に手をポンと置いて、藍希の顔を覗き込む。
「病み上がりだろ?大丈夫か?」
「大丈夫だよ!さっき熱測ったときも平熱だったもん。
ね、いいでしょう?淳兄を迎えに行くだけだよ」
藍希はにっこりと満面の笑顔だった。
「淳ならもうすぐ帰ってくるから、藍希は大人しく待って__」
「やだ。迎えに行くの。
昨日ずっと看病してくれたんだもん。お礼が言いたいの」
だめ?と藍希が上目遣いで尋ねる。
その目に和司は折れ、藍希の外出を許した。
ただし、携帯を忘れるなと念を押されて。
寝汗を洗い流すシャワーは気持ち良い。
最後に、少し熱めのシャワーを頭から被って、シャワーを止めた。
脱衣所に上がると、少し肌寒い風が通り過ぎる。
昼間は暑さが残ってはいるが、夕刻になると秋の匂いが強くなる。
着替えて、髪も乾かしてから、藍希は和司のいるキッチンに顔を覗かせた。
「お兄ちゃん、散歩に行ってくるね~」
「おいおい」
和司は包丁を置いて、藍希のところに歩み寄った。
そして、頭に手をポンと置いて、藍希の顔を覗き込む。
「病み上がりだろ?大丈夫か?」
「大丈夫だよ!さっき熱測ったときも平熱だったもん。
ね、いいでしょう?淳兄を迎えに行くだけだよ」
藍希はにっこりと満面の笑顔だった。
「淳ならもうすぐ帰ってくるから、藍希は大人しく待って__」
「やだ。迎えに行くの。
昨日ずっと看病してくれたんだもん。お礼が言いたいの」
だめ?と藍希が上目遣いで尋ねる。
その目に和司は折れ、藍希の外出を許した。
ただし、携帯を忘れるなと念を押されて。