シャボンの国 -the land of soap bubbles-
追憶 -2-
***
「カイル様。またここにおいででしたか」
チラリとその姿を一瞥し、カイルは視線を戻した。
色とりどりのシャボン達が風に靡いている。
美しいハズのこの景色は最早カイルの目には色褪せて映る。
「…風邪を引いてしまわれますよ」
「俺、風邪引くほど魔力弱くねぇよ」
他にかける言葉がなかったのだとはわかっている。
だけれど、無性に辛辣に返したくなった。
「カイル様。またここにおいででしたか」
チラリとその姿を一瞥し、カイルは視線を戻した。
色とりどりのシャボン達が風に靡いている。
美しいハズのこの景色は最早カイルの目には色褪せて映る。
「…風邪を引いてしまわれますよ」
「俺、風邪引くほど魔力弱くねぇよ」
他にかける言葉がなかったのだとはわかっている。
だけれど、無性に辛辣に返したくなった。