シャボンの国 -the land of soap bubbles-
その日からカイルは寝る事も食べる事もせずにひたすらに修行を続けた。



元々その必要は無いとはいえ、一昼夜を魔力を使い続けながら修行する事はさすがにカイルの体に負担をかける。




「カイル様。少し休憩いたしましょう」



「…っ、はぁ、まだだ…」



「休む事も修行のうちです」



「こうしてる間にリルに何かあったらどうすんだよ!」





カイルは焦っていた。



そして今まで修行を怠っていた事を今更ながらに後悔していたのだ。



もっと早くから修行をしていれば。



例えリルに魔力が無い事がわかった瞬間でもすぐに自分の魔力を分け与えてやれたのに。


< 165 / 234 >

この作品をシェア

pagetop