シャボンの国 -the land of soap bubbles-

***




それから、しばらくしてようやく泣き崩れた王妃が落ち着いた頃。



花音は先ほどの発言を謝罪したが、王妃には「謝らないで」と返されてしまった。



結婚を認めると言われたが、結婚前から確執を作り出してしまった様に思えて仕方ない花音。



それでも着々と話は進み、花音はカイルに引き摺られる様にしてある部屋の前に連れてこられた。



その部屋には先ほどの顔ぶれが揃っていて、何が始まるのかと思えば把握していないのはどうやら花音だけらしい。





「カイル様だけでは心配ですので、私も魔力をお貸しします」



「あぁ。魔力は大きい方が成功するだろうしな。私も貸そう」



「私も貸すわ」



「助かるよ」



< 224 / 234 >

この作品をシェア

pagetop