シャボンの国 -the land of soap bubbles-
祭典場につけば、国中から集まった者たちが二人に祝福の言葉を投げかけた。



今や立派に次期国王として名を轟かせたカイルは国民からの支持も高い。



そして、落ちこぼれだったカイルをここまで変えてしまったとして花音の支持も同じように。





「なぁ、花音」



「何?」



「今、幸せか?」




不安気に訊ねるカイルに思わず笑ってしまう。





「幸せだよ。カイルと一緒に居れるんだから」





そう言葉を落とせば途端その顔はパァっと明るくなって。



それだけで胸の中に温かさが充満していく。
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