シャボンの国 -the land of soap bubbles-
「花音」
自分を呼ぶ声は十分な程耳に入ってくるにも関わらず花音はその顔を上げる事が出来ない。
「何、お前俺の裸見てコーフンしちゃったわけだ」
「違う、馬鹿!」
声だけでもわかる楽しんでいるという気配。
それでも、その間違った解釈だけは何とか訂正せねば。
目を瞑ったまま半ば叫ぶ様に答えた花音に追い討ちをかけるかの様にカイルは言葉を落とした。
「んじゃ、こっち見ろよ。コーフンしたわけじゃないなら見れるよな?」
一国の皇子ともあろう人間がこんなにずる賢くていいのか。
いや、皇子であるからにはずる賢くなければいけないのかもしれない。
でも。
他人をこんな風に追い詰めるような奴でいいのか。
頭の中で疑問と不満をぶちまけながら、何とかその目を開いて目の前に居るカイルを映し出した。
自分を呼ぶ声は十分な程耳に入ってくるにも関わらず花音はその顔を上げる事が出来ない。
「何、お前俺の裸見てコーフンしちゃったわけだ」
「違う、馬鹿!」
声だけでもわかる楽しんでいるという気配。
それでも、その間違った解釈だけは何とか訂正せねば。
目を瞑ったまま半ば叫ぶ様に答えた花音に追い討ちをかけるかの様にカイルは言葉を落とした。
「んじゃ、こっち見ろよ。コーフンしたわけじゃないなら見れるよな?」
一国の皇子ともあろう人間がこんなにずる賢くていいのか。
いや、皇子であるからにはずる賢くなければいけないのかもしれない。
でも。
他人をこんな風に追い詰めるような奴でいいのか。
頭の中で疑問と不満をぶちまけながら、何とかその目を開いて目の前に居るカイルを映し出した。