続 3人は学校の人気者
「ふっふっふっ!それは違うよ瑠衣!オレたちはなるちゃんと瑠衣を二人きりにしないようにするんだよ♪」
ニコニコしながら魁くんが言う。
どうやら私の考えてた事は間違いだったみたい。
「それでも邪魔にはなるしね♪」
零くんはなんだかご機嫌だ…。
「お前ら、鳴海が幸せならそれでいいって言ってただろ」
「それはそれ、これはこれだって」
魁くんが私たちに背を向けて歩き出す。
「あの言葉は嘘だったってことか?」
「嘘じゃない、ホントのことだけどやっぱりなるちゃんの笑顔が見たいんだよね♪まぁ瑠衣がなるちゃんのこと泣かせたら奪うけど」
後ろを向いて魁くんが意地悪く笑った。
「僕もそのつもりだから覚えとくんだね」
零くんの言葉が一番怖いような…。
そんなことを言ってるうちに教室に着いてしまったわけだけど…。
みんなにバレないように中を見るとやっぱり女の子たちがいた。
はぁ-。
こうなる運命だったのかな?
幼稚園の頃からモテてたもんなぁ…。
手紙が多くて、ほっぺにキスしてた子もいたなぁ。
すごかった…。
「鳴海入るぞ」
入っちゃうんだ!
女の子にモテるの実は嬉しいんじゃないのかなぁ…。
魁くんは嬉しいんだろうか…。
「なるちゃん、そんな不思議そうな顔しないでよ」
「ご…ごめんなさい…魁くんモテモテなの嬉しいのかなぁって思って…」
ちょっと失礼かなぁ。
「そりゃ嬉しいよ!オレ女の子大好きだし♪…って前までは思ってたんだけどね…。変わっちゃった。嬉しいのは嬉しいんだけど…。やっぱりさ、好きな子じゃないと好きになってもらってもどうすることもできないんだよ。そう考えたら悲しくなる、女の子大好きだから尚更傷つけたくないんだよね」
“なんて、話長くなっちゃったね。ほら、教室入ろ?”そう言って教室に入っていった魁くんは困ったようなそんな顔をしてて。
私は聞いちゃいけなかったような、そんな気持ちになってしまった。
だって、魁くんの告白を断ったのは私なんだから。
私なんてバカなこと聞いちゃったんだろ…。