別れ道までの距離
それじゃあもう行くからー。
と言って、
早朝から嵐のように親は去って行った。
「ちょっとやべえかもなぁ。」
俺は一言つぶやいて、
制服に着替えた。
なにがやばいって、
そりゃ、夜だよ夜。
今までだって、普通の双子じゃあり得ないことしてきた。
けど、俺は玲に特別な感情を持ってるんだ。
家族愛でも、恋愛でもない。
その中間地点のような感情。
だから、俺が玲に手をだしたら、
玲が傷つくこともわかってる。
でも、今までの関係全部壊してでも、
玲を手に入れたいとも思う事がある。
俺は玲の望むように今までしてきた。
初めてキスをしたきっかけも、
玲だったんだ。